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AP171 ニッケル金めっき銅 PCB 導体 |
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| ニッケル金めっき銅 PCB
導体
最近多くのお客様がインピーダンス制御トラックが予想以上に損失が大きいということで当社に連絡してくるようになりました。インピーダンスの試験導体が試験領域に対して上方に傾いているためこのことは明らかです。細い導体では緩やかに傾いている導体は当然のことですが、その傾きの程度(すなわち損失)は予想よりもかなり大きかった。 — 傾き(損失)が余りにも大きかったために Polar でさらに調査することにしました。その結果、当社が調査したケースでは導体の全長にわたってニッケルめっきが施されていることが分かりました。ニッケルは金メッキできるようにするために短いパッドとして使用する分にはいいのですが、全長にわたってめっきするのは賢明ではありません。このアプリケーション ノートではニッケルが高周波伝送線路に与える影響について説明します。 コンポーネントは通常マイクロ波回路に半田付け、またはワイヤボンディングで PCB 導体に接続します。使用する工程は回路の帯域幅と動作周波数、または組み立てが自動組み立てかどうかによって決まります。最も一般的なめっき仕上げはこれまでは一般的なリフロー半田での使い勝手のよさから半田めっきが主流でした。しかしながら、これまでの伝統的な仕上げに代わる明確で理想的な代替案もないままに鉛フリーの大きな流れによって業界は代案を探す代わりにこれまでにいくつかの手法を諦めました。 他のめっき仕上げが使用されています。一般的なのは金です。しかしながら、銅と金はお互いに固体の状態で拡散(銅は早い頻度で拡散する)する傾向があります。拡散は温度の上昇と共に激しくなります。導体表面の銅は酸化するので、それによって接触抵抗が高くなります(銅が金に拡散することで金が劣化して腐食する)。 これは銅と金の間の障壁層をめっきすることで最小限に抑えることができます。トラック上の金が銅へ入り込むのを抑えるための障壁層としてはニッケルが一般的に使用されています。.(ニッケル障壁は金を銅基材に直接めっきするよりも、細孔数および細孔による影響の双方ともに抑えることができます。.) ニッケルの保護レジストとしての利点はいくつかあります。ニッケル障壁は金と銅の効果的な拡散障壁としての役割だけでなく金の保護材として硬度を強化します。ニッケル/金メッキをすることで、これまでの半田仕上げよりはコスト的には高いとはいえ、耐熱、耐食、環境面で安定した、ワイヤー半田が可能で、しかも耐久性に優れた(ニッケル下地は金の磨耗特性を強化します)仕上げを提供します。 これまではニッケル/金めっきは導電性を高める耐食レジストとしてキーボードの接点やedge-fingerの銅トラックに使用されきました。 このようにニッケルは半田付けに対しては利点をもたらしますが、周波数が高くなるとニッケル層による表皮効果によってさらに損失が大きくなります。 表皮効果 表皮効果 は電磁界(つまり電流)が導体内の深度によってく急激に減衰する現象を言います。
上図は導体の深さに対する(z)磁界の大きさをグラフにしたもので 電磁界の大きさHy のz-方向での変化を示し、H0 が導体表面の大きさを表しています。導体内はアンペールの法則により、伝道電流が Hyに関連しています。この電流は Hyに対して垂直です。このように密度Jx, (の伝道電流があり、そこではJ0は表面の電流密度を表しています。)その大きさはHyと同様に変化します。距離d はz の値で、そこでは|Jx| = J0/eとなります。これは図表の長方形領域のdJ0 が指数曲線の下の領域と同じ値になります。d は表皮深さと呼ばれています。 このことは高周波のほとんどの電流は導体の外側(導体上の非常に狭い表皮 - それ故このように呼ばれる)流れていることを意味しています。ですからニッケルめっきの銅ではほとんどの電流が損失の比較的大きいニッケルに集まります。 ニッケルは強磁性マテリアルでその透磁性は銅に比べて高い表皮効果抵抗を示します。言い換えるなら、導体の上部表面層(ニッケルめっきを施した)の表皮効果抵抗は(銅の)コア側よりもかなり高くなります。さらに、銅の抵抗(室温) 1.7 x 10-8 オーム メートルに対し、ニッケルのそれは 4 倍以上の 7 x 10-8 オーム メートルです。 |
| 高周波の電流分布
低周波では導体の電流は抵抗が最も小さい経路を流れ、高周波ではインダクタンク (誘導インピーダンスは周波数と共に上がる)が最も小さい経路を流れます。.高周波では PCB 導体の周りの電流の分布は異なる導体金属の表皮効果抵抗の違いにはあまり影響を受けません。 ニッケルの抵抗導体の損失は銅のそれの数倍(1GHz 帯の周波数では おおそ 3 倍)です。導体の抵抗損失は TDR 波形では上昇曲線になります。直列抵抗は TDR の波形では勾配をなし、インピーダンスは距離と共に直線的に上がります。直列抵抗は単に波形の長さに対して特性インピーダンスに加えられるだけです。導体の DC 抵抗は高周波表皮効果と共に導体の有効断面領域を減らします。 (TDR 測定器の項目の中には、直列損失を波形の傾斜を指定のオーム数/水平ユニットで調整することで補正できるものあります。このようにすることで直列抵抗を消して実際の特性インピーダンスを表示することができます。Polar の特性インピーダンス試験システムではこの補正を提供しています。直列損失と少し先細りしたトラックを区別するには導体の両端でテストします。直列損失の場合、インピーダンスの波形はどちらかの端を試験すると同様の上昇勾配があるように見えます。 ニッケルめっきの選択的応用 ニッケルめっきの問題は PCB の長さが限定されることです。高周波で使用できる PCB 導体の長さは抵抗導体損失におおまかに反比例します。1GHz およびその近くの周波数では PCB microstrip 導体をニッケルめっきすと使用できる 導体の長さが 1/3 になります。 ニッケルめっきを使用する場所を決めてニッケルめっきと金めっきを使い分け、回路のパッドやエッジの接点にだけにニッケルめっきを使用することでニッケルめっきによる損失を減らすことができます。 |
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